ちょっと前の記事の、「兄」のキーワードより。
完全に何を書こうと思っていたか忘れないうちに殴り書いておくのである。
兄者から電話で祖母の訃報を伝えられた。
Goンのあずかり知らぬところで通夜だったか葬式だったかが行われた様子。
兄者は孫代表で挨拶したらしく、曰く事前に練られたそれは感動的なものだったらしい。
その話をする兄者のテンションから、Goンは高校の卒業式を思い出した。
Goン、当時高校の同窓会から3年間奨学金を支給されていたのである。
受給者だった卒業生は卒業式後の校長室で、同窓会理事長や同役員、校長、教頭、奨学金担当教員らお偉いさんの前で謝辞を述べることになっていた。
Goンの他には女子生徒2名。
謝辞を述べる順番はGoンが最後である。
この会のことは事前に知らされていたのだが、面倒だったので何を言うかを全く考えていなかった。
悲惨な中学時代で得た、数少ない個人的にポジティブな持論として「言いたいことがあれば事前に考えなくともでてくるもんだ」がある。
今回もそれに基づく行動である。Goン、妙なところでぶれない。
いざ会が始まる。
女子生徒2名は、奨学金支給への感謝→奨学金の使い道→これからの自分の事、といった構成の内容だった。
「つまんねぇなぁ」と思いながら聴いていると言いたいことが浮かんできたのである。
支給への感謝はそこそこに、一生徒がこの面々の前で話ができる機会はないのでという枕言葉を皮切りに所属していた科学部の実情を語った。
人数は少なく学内での知名度も低いが、文化祭では親子連れも含めある程度の人数が科学部の展示にやってきていること。
特にGoンが2年の時には例年にない規模の人数が訪れていること。
そんな感じの部が存在し、破れかぶれ活動していることを知って欲しいといった旨の内容であった。
話し終えた後、校長室のど真ん中で聞いていた理事長号泣。
司会進行役の副校長は、こんな素晴らしい会の司会をしたのは初めてだと言う有様。
Goン、会終了後理事長に固い握手をされ背中を叩かれ粉砕骨折。
「理事長泣かせたったぜ」という胸中に陥るGoンであった。
この出来事が割といい思い出が入っている引き出しに仕舞ってあるあたり、兄者の口振りから察するにそう違いのない心境だったのかもしれない。
初めて、嗚呼この人はGoンの兄でありGoンはこの人の弟なのだと感じた。
では。
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